前回のあらすじはこちら▽
世界一周がスタートし、最初に向かった先は メキシコだった。
ダラスを経由すると、あっというまにメキシコに到着した。
飛行機が離陸する時も、私は泣いていたが、
降り立った瞬間、自分の顔つきが変わったことを感じた。
空港の入国手続きで 人々がごった返す中で、
変な人が横たわっている光景に 不気味さを感じた。
海外では 驚くような場所に横たわっている人がたくさん いて 、
ここはもう日本ではないのだ、ということを感じさせられる。
まずは、空港周辺を散策した。
空港内を歩くだけでも、触れたことのない本場のメキシコ料理や、
聞いたことのないメニューばかりで、心が躍らされる。
メキシコシティの治安は 良くないと言われているので、
警戒したままタクシーでまっすぐとゲストハウス「アミーゴ」へと向かった。
タクシーの運転手に、「この町は危ないの?」と聞くと、
笑いながら「そんなに気にすることはないよ」と言ってくれた。
アミーゴは有名な日本人宿だ。
滞在していたのは、いかにもな「ザ・沈没者」で、
ロン毛のドレッドヘアだったり、ヒゲボーボーだったり・・。
普段出会えない人種の人ばかりで、少しひるんでいたが、
話してみると、意外といい人だったりして、ギャップが大きかった。
メキシコに滞在していて、
インパクトの大きかった場所といえば呪術市場だ。
「ソノラ」と呼ばれる呪術市場はその名の通り、
呪いや占いに使うための不気味な商品が所狭しとたくさん並べられていて、
大変刺激的な場所だった。
奥の方には、鶏やヤギなどの動物があったり、惚れ薬などもあった。
段々と全てが滑稽に思えてくるから不思議だった。
メキシコの人々は 明るく陽気で、容赦なくスペイン語で話しかけてくる。
私が「言葉が分からない」というジェスチャーをしても、全くお構いなしだ。
街を散歩をしていると、どこからともなく「カルディ」で流れているような
サルサの音楽が聞こえてくる。
人々はとても楽しそうに、音楽に合わせて公園で踊っていた。
さぁ、この場所で、どうやって料理を学ぼうか?
メキシコでは、ちょうどいいタイミングの料理教室を見つけることができず、
最初の国というのもあり、まだレストランに飛び込む勇気もなく、
他にアイデアもなかったので、途方に暮れていた。
最後の手段として思い浮かんだのは、
私が滞在していたゲストハウスアミーゴの
お母さん的存在のオーナーさんから料理を学ぶことだ。
マリアさんは、朝かなり早起きをして朝ご飯を作っている。
まずは軽くウォーミングアップ、という形で、
メキシコでは このマリアさんと一緒に
朝ごはんを作らせていただくことにした。
とはいっても、作ったのはポテトサラダのような料理だ。
これを、メキシコ料理と言っていいのかは、わからない。笑
しかしその味が「メキシコの家庭のほっとする味」であることは間違いなかった。
メキシコでは、タケリアと呼ばれるタコス屋台をよく見かけた。
みんな、白いビニールの上に乗せられたタコスを手づかみで頬張っている。
私も現地人にまぎれてタコスをいただいたが、思いのほか、食べにくい。
たくさんのソースで、手がベタベタになってしまう。
ここは日本ではないので、おしぼりも存在しない。
タコスを食べる度に、私は日本のおしぼりのありがたみを感じていた。
タケリアでは、お会計をしようとした時に、
現地のメキシコ人が「代わりに払っておいたよ」と言われることが何度かあった。
地元の博多屋台でも、よくこのような光景があるとは聞いていたが、
私は海外で全くの初対面の人からご馳走になるという経験はこれが初めてだった。
見知らぬ外国人のために、こんなおもてなしをしてくれる精神に、とても感動した。
このような形で、メキシコ旅はとても良いスタートをきることができた。
しかしこの後すぐに大打撃を受けることになるとは・・・
世界一周旅行記ペルー編に続く。
[su_posts template=”templates/list-loop.php” posts_per_page=”-1″ tax_term=”1729″ order=”asc” ignore_sticky_posts=”yes”]
[su_posts template=”templates/list-loop.php” posts_per_page=”-1″ tax_term=”1653″ order=”asc” ignore_sticky_posts=”yes”]